1 :名無しって、書けない?:2018/08/22(水) 22:52:46.03 .net

欅坂46とBiSHによって、アイドルにおける“かわいらしさ”は前時代化した

 その一方で、昨年から今年にかけ大きく飛躍したアイドルグループもいる。まずは欅坂46(Seed & Flower所属)。
内向的でダークな方向性を打ち出し、これまでの秋元康プロデュースアイドルとはまた違ったスタイルでシーンのトップに躍り出た。時にその“芸術的”なパフォーマンスは“アイドルの枠を超えた”などと称されること多い。

 そして、もうひとつ大きな躍進を果たしたのが、「楽器を持たないパンクバンド」BiSH(WACK所属)である。
パンク色の強い楽曲、メインボーカルであるアイナ・ジ・エンドの引き込まれるようなハスキーボイス、激しいライブパフォーマンス……などといった要素を武器に、
アイドルファンだけでなく、邦楽ロックファンからも高い支持を得るようになり、今年5月には横浜アリーナでの単独公演も成功させた。

 所属レーベルは欅坂46がソニー・ミュージックエンタテインメント、BiSHがavex traxと共にメジャー中のメジャーながら、両者に共通しているのは、オーソドックスなアイドル像として一般に想起されるような“かわいらしさ”にあまり重きを置いていない点だ。
カラフルな衣装を着ることはなく、ステージ上では一心不乱に歌い踊る。
「明るい楽曲で元気を与える」ということではなく、心の奥底にあるドロッとした感情を痛々しいまでに楽曲にぶつけていくというスタイル。
それはたとえば“萌え”であったり、“疑似恋愛”であったりといったものではなく、むしろ“エモさ”としてリスナーに伝わっていくものだ。

“アイドルらしさ”や“アイドルの枠”なるものの定義についての議論は、ひとまず置いておくとして、
女の子のかわいらしさという要素をステージ上で強く表現しない欅坂46とBiSHの飛躍は、裏を返せば“女の子のかわいらしさ”に依存するアイドル像が受けなくなっていることを証明しているのではないだろうか。
あるいは“かわいらしさ”よりも“エモさ”こそが求められているとも表現できる。

 大規模な握手会を開催し、CDセールスを伸ばしているという側面がある欅坂46はまた別だが、BiSHがアイドルファン以外の音楽ファンを巻き込んでブレイクした姿は、かなり象徴的だ。
AKB48がブレイクした直後であれば、“女の子のかわいらしさ”がトレンドとして求められていたが、いつしか時代は移り変わり、
アイドルファン以外のリスナーは“アイドルらしくないアイドル”を求めるようになったのだ。BiSHはそんなリスナーの受け皿として、あまりにも適切な存在だったのだ。

 その意味では、ロックの要素をふんだんに取り入れ、ライブでも十分に“エモさ”が表現できていたPASSPO☆やベイビーレイズJAPANは、むしろ早すぎたのかもしれない。
PASSPO☆やベビレはもちろんかわいらしさも表現するグループだが、それがもしも完全に“エモさ”に振り切ったグループであったのならば、おそらく違う結果になっていたことだろう。

 また、欅坂46のような、秋元康がプロデュースすることで“あらかじめ売れることが約束されたグループ”が、“エモさ”や“前衛性”をメジャーシーンに引き上げたことで、
中堅グループや地下アイドルたちが担うはずだったそれらに対する需要が満たされてしまったという側面もあるのではないだろうか。
コアなアイドルファンであれば、PASSPO☆もベビレも欅坂もBiSHも全部聞きたいと思うかもしれないが、ライトな音楽ファンであれば「エモいアイドルは欅坂や46とBiSHで満足」と考えるかもしれない。
手に取りやすい場所にエモいメジャーなアイドルがいる以上、中堅グループが苦戦を強いられてしまうのも仕方ないのだ。


2 :
名無しって、書けない?:2018/08/22(水) 22:53:14.26 .net

>>1
 大前提として、別に芸術的なパフォーマンスやロックの要素を打ち出すことなく、“女の子のかわいらしさ”に重きを置くグループの中にも、十分に“エモさ”を見出すことはできる。
もちろん、そういうグループだって数多く存在している。しかし、その事実を知っているのはアイドルシーンに対してある程度の理解があるリスナーだけであり、世間一般では“かわいらしさ”と“エモさ”が相反するものだととらえられているのだ。
そんななかで、メジャーアイドルがわかりやすい形で“エモさ”に振り切った姿を見せたのであれば、そうではないグループたちがただ単に“かわいらしいだけの女の子のグループ”と誤解されてしまうのである。

 欅坂46が“アイドルの枠を超えた”などとメディアにもてはやされている事実は、まさにそんな状況を象徴するものだ。
欅坂46は、アイドルであるという立場を利用し、世間一般が抱く“アイドル”とは異なった姿を相対的に示すことで、その魅力をよりわかりやすく伝えることに成功した。
BiSHが「楽器を持たないパンクバンド」と自称することもまたしかり。“アイドルだけどアイドルではない”ということをシンプルにアピールするアイドルが浮上したことで、
結果的にそういったことをアピールしてこなかったアイドルたちの魅力にスポットが当たる機会が減ってしまったのだろう。

改めて問われる「アイドルとは何か?」

 中堅グループの撤退が続いたことで、すでに多くのファンを抱えている人気グループたちと、アンダーグラウンドなアイドルシーンとの二極化が進んでいくことが予想される。
そして、“アイドルらしいアイドル”がアイドルファン以外に届かない現状を受けて、“エモさ”を重視するアイドルが今以上に増殖していくはずだ。
しかし、二極化が進む現在の状況の中では、そんなアイドルたちがブレイクを果たすのはそう簡単なことではない。その結果、アンダーグラウンドなシーンがよりハードコア化していくことも考えられる。

 いずれにしろメジャーシーンにおける女性アイドルブームは2018年で区切りを迎えたことだけは間違いない。
そして、“アイドルらしくないアイドル”のブレイクと、アンダーグラウンドシーンのハードコア化によって、「アイドルとはなんなのか?」という永遠のテーマに行き着くのだ。

「アイドル」とは特定の音楽ジャンルではなく、その表現の可能性は無限なのだから、「アイドルとは何か?」という問いに明確な答えなど出せるはずがない。とはいえ、それを語らずにいられないのもアイドルの不思議な魅力だ。
アイドル戦国時代の終焉後には、いま一度アイドルの本質を探る時代が到来するのだろう。

23 :名無しって、書けない?:2018/08/22(水) 23:46:35.29 .net

反逆のアイドル「欅坂46」も、これまでのアイドルと何ら変わらない

 秋元康プロデュースアイドルの中で、いまもっとも勢いがある欅坂46でも、「“僕”“君”ソング」が多い。
しかしその歌詞は、僕と君の恋心から、僕と君が抱える思春期の苛立ちや社会への不満を描いたメッセージソングへとシフトしている。
これもまた、かねてより秋元康が得意としていたジャンルだ。
 たとえば今年4月に発売された4枚目の『不協和音』。
〈不協和音を/僕は恐れたりしない/嫌われたって/僕には僕の正義があるんだ/殴ればいいさ/一度妥協したら死んだも同然/支配したいなら/僕を倒してから行けよ!〉と、かなりトンガッた“僕”が主人公となっている。
同調圧力に屈したくない“僕”の孤高の叫びを表現した、といったところだろうか。
 これが欅坂46のメンバーたちを楽屋などで取材して出てきた言葉なり、メンバー自身が大人への不信感を表現したいというのであれば、見事なプロデュースということになるだろうが、残念ながらそうは思えない。
今年5月、読売新聞のコラムで秋元康は、「僕は総合プロデューサーとして、作詞家として、いつものようにベストを尽くしただけ」で「“反逆のアイドル”、“笑わないアイドル”と呼ばれる」ことは「狙ったわけではない」としている。
メンバーたちの印象が暗く、「大人や社会と接することを拒否しているような“引きこもり感”があった」ため、「君は君らしく生きて行く自由があるんだ 大人たちに支配されるな」と鼓舞する歌詞が浮かんだ、という。
 その“笑わない”パフォーマンスがウケ、彼女たちは瞬く間にブレイクした。
これまで秋元康が中心となった作り上げてきた笑顔のアイドルたちが飽きられてきたところに、“逆張り”してウケたのだ。
彼女たち自身の主体性はやはり、そこにはない。
 秋元康はアイドルたる人間の主体性よりも、ビジネスを優先させる。
それは表現者としてのアイドルたちに対する敬意を欠いているだけでなく、アイドルを単なる商品として扱っている証左となるのだ。
 事実として、秋元康プロデュースのアイドルたちが売れているということは、それだけ商品価値があるということでもある。
しかしながら、その商品価値はアイドルたちの気持ちや尊厳を踏みにじったうえで成立しているということを、ファンや消費者は認識しなければならない。
(青野ヒロミ)


24 :
名無しって、書けない?:2018/08/22(水) 23:49:38.64 .net

そもそもBiSHや欅坂がアイドルらしくないってのが疑問なんだが…
ダンスも歌もプロに劣るけど、それに比肩するほどの魅力を持つっていう
むしろ王道のアイドルだろ



25 :
名無しって、書けない?:2018/08/22(水) 23:50:58.49 .net

ロッキンオンもそうだけど欅についてのレビューは大体自分に酔ってる文章だな



28 :
名無しって、書けない?:2018/08/22(水) 23:58:07.40 .net

>>25
アイドルの枠超えたみたいな表現欅に使いたがる人多いけど
結局それアイドルとか若い子舐めてるんだよな
語ってる自分に酔ってるだけで、本当に欅坂なり欅坂のメンバー好きな風に見えないんだよ

AKBもPerfumeやももクロも全盛期は「新しいアイドル」「アイドルを超えた」とか散々言われてた 


42 :
名無しって、書けない?:2018/08/23(木) 04:00:48.91 .net

BiSHのステマスレw